高齢動物における疾患の早期発見・早期治療、すなわち、加齢に伴う変化に対しても配慮した診療を行うために

種々のデータから推測されているように、動物の高齢化の傾向は今後も持続し、高齢動物の症例数はますます増大するものと思われる。よって高齢動物、とくに犬と猫について適切に対応するために最新の知識と技術の習得が必要である。これまでの疾病のみを対象としてきた従来の診療体系から、加齢に伴う変化に対しても配慮して診療することが必要とされている。 すなわち、加齢を念頭に置いた診療を実践することが急務となっている。 さらには高齢化をどう捉えるか？高齢動物の疾患についての記載をそのまま単なる情報とするのではなく、その背景にある高齢動物の特性を読みとって小動物診療の質の向上に役立てて頂ければ幸いである。 （監訳者のことば、抜粋）