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J-VET 2007年12月号 慢性腎臓病(慢性腎疾患)の診断のエビデンス COMPENDIUM:猫の慢性腎不全:長期的内科管理 他
最新獣医学エビデンス情報誌 月刊「J-VET」
小動物診療のエビデンスわが国獣医療界にもEBM(Evidence Based Medicine)を。
■臨床現場でよくみる疾患や症状について,現時点のエビデンスを掲載しています。
■日本の執筆陣が,日本の獣医療の実情をふまえて執筆しているため,飼い主へのインフォームドコンセントにもすぐに役立ちます。COMPENDIUM世界レベルの記事を日本語訳で。
■世界各国で最も信頼されている獣医学雑誌から,わが国獣医療界の臨床事情に鑑み,重要と考えられる記事をピックアップし,掲載しています。
■オリジナル発行後約6カ月で日本語訳を掲載。日常診療でよくみる疾患、まれにしかみない疾患の知識をアップデートできます。
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■小動物診療のエビデンス泌尿器疾患のエビデンス1
*慢性腎臓病(慢性腎疾患)の診断のエビデンス
矢吹 映
慢性腎臓病(CKD)とは,持続的な腎障害を包含した新たな疾患定義である。犬と猫のCKDは血漿クレアチニン値をもとにしてステージ1~4の病態に分けられる。タンパク尿と高血圧はCKDの進行に関与するリスクファクターである。
泌尿器疾患のエビデンス2
*慢性腎臓病(慢性腎不全)の治療のエビデンス
岩井聡美
慢性腎臓病の治療のポイントは,尿毒症の臨床症状を改善させること,水分,電解質,ビタミン,ミネラルの過剰または不足に関連した障害を軽減すること,適切な栄養状態を支持すること,疾患の進行を遅らせることである。
■COMPENDIUM
*猫の慢性腎不全:長期的内科管理
監訳:桑原康人
慢性腎不全は,高齢猫において最も多い疾患の1つである。一般的な臨床症状は,多飲,多尿,食欲減退,体重減少,嘔吐である。慢性腎不全は完治しないが,適切な食事を与え,血圧,血清リンおよび血清カリウム,上皮小体ホルモン,タンパク尿などのいくつかの指標をモニターし,(可能であれば)正常化することにより疾患の進行を遅らせることができる場合がある。
*重篤な症例における高血糖
監訳:桃井康行
人医学では,危篤状態の患者において高血糖がしばしば認められる。このような症例に対し,厳密な正常血糖値の維持を目的とした集中的なインスリン療法を行うことにより,合併症の発生率および死亡率を有意に低下させられることが近年の臨床試験によって明らかにされた。高血糖は,免疫低下,炎症の悪化,血液凝固系の亢進,内皮細胞の変調など,さまざまな有害な現象と関連している。高血糖の有害作用に関するエビデンスは,糖尿病,あるいは心不全,外傷性脳損傷のヒトで得られたものがほとんどである。インスリンには,代謝における同化作用に加えて抗炎症作用も認められる。動物の重篤症例に対する集中的なインスリン療法の効用とリスクを見極めるには,前向き無作為化臨床試験が必要である。
■UK VET
*先天性心疾患 2
犬の先天性心疾患
監訳:藤井洋子
11月号に引き続き,犬と猫の先天性心疾患の診断と治療について述べる。本稿は第2部である。犬に多くみられる先天性心疾患として,大動脈狭窄症,動脈管開存症,肺動脈狭窄症,房室弁形成不全症(僧帽弁形成不全症,三尖弁形成不全症)を解説する。
*先天性心疾患 3
猫の先天性心疾患
監訳:藤井洋子
猫に多い先天性心疾患として,房室弁形成不全症(僧帽弁形成不全症のほうが三尖弁形成不全症より多い),心室中隔欠損症,ファロー四徴症,房室管異常を述べる。臨床獣医師は,よくみられる心奇形,関連する臨床症状,繁殖への影響,根治治療または姑息的治療について熟知していなければならない。
■連載,他
*小動物歯科シリーズ基礎からの小動物歯科学 第13回
口腔外科治療-口蓋裂(口蓋欠損)の修復-
藤田桂一
口腔軟部外科治療のなかで比較的行われることの多い先天性および後天性口蓋裂(口蓋欠損)の修復法について解説する。欠損部の形状や大きさは症例によって異なるが,どのような症例にも対応できるよう,粘膜フラップ法および口蓋キャップの数種類の応用について例示する。
*第10回岐阜大学教育セミナー
教育講演小動物臨床における感染症による貧血―バベシア症・ヘモプラズマ(ヘモバルトネラ)症の検査法,その利点と限界―
高島康弘
犬と猫の貧血の原因となる感染症,バベシア症およびヘモプラズマ(旧学名ヘモバルトネラ)症の検査法を紹介する。この2種の感染症は,感染部位や臨床症状が類似しており,確定診断のための病原体の検出が容易でないという共通の問題点を有する。顕微鏡検査,分子生物学的手法,抗体検査による病原体の検出について述べ,実際の症例を報告する。
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- 商品ID
- 00010712
- 判型
- A4
- 発刊日
- 2007年12月10日