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J-VET 2008年2月号 犬のアトピー性皮膚炎 診断のエビデンス
最新獣医学エビデンス情報誌 月刊「J-VET」
小動物診療のエビデンスわが国獣医療界にもEBM(Evidence Based Medicine)を。
■臨床現場でよくみる疾患や症状について,現時点のエビデンスを掲載しています。
■日本の執筆陣が,日本の獣医療の実情をふまえて執筆しているため,飼い主へのインフォームドコンセントにもすぐに役立ちます。COMPENDIUM世界レベルの記事を日本語訳で。
■世界各国で最も信頼されている獣医学雑誌から,わが国獣医療界の臨床事情に鑑み,重要と考えられる記事をピックアップし,掲載しています。
■オリジナル発行後約6カ月で日本語訳を掲載。日常診療でよくみる疾患、まれにしかみない疾患の知識をアップデートできます。
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■小動物診療のエビデンス
■皮膚科疾患のエビデンス1
犬のアトピー性皮膚炎 診断のエビデンス
増田健一
臨床診断したアトピー性皮膚炎は,さらに細分化および分類しなければうまく治療することができない。抗原特異的アレルギー検査をアトピー性皮膚炎の診断には用いない。犬のアトピー性皮膚炎の客観的診断マーカーの候補として,末梢血中のCCR4陽性T細胞を検出する方法がある。
皮膚科疾患のエビデンス2
犬のアトピー性皮膚炎
治療のエビデンス
前田貞俊
犬のアトピー性皮膚炎においては,100%根治を見込める治療法は存在せず,一生涯にわたって何らかの治療を必要とする場合が多い。副腎皮質ステロイド剤またはシクロスポリン経口薬に関しては,確固たるエビデンスが示されている。抗アレルギー薬の有効性を示すエビデンスはないが,副腎皮質ステロイド剤またはシクロスポリン経口薬の投与量を減らすことは可能かもしれない。臨床現場における混乱を避けるため,ITFCADによる診断および治療のガイドラインの確立が急務である。
■COMPENDIUM
■血栓溶解剤
監訳:鬼頭克也
血栓および血栓塞栓はフィブリン塊から形成され,動脈あるいは静脈の血流の不完全閉塞または完全閉塞を引き起こす。血流の閉塞による影響は,障害された器官により異なる。1980年代以降,病的血栓の溶解を目的として血栓溶解剤が使用されている。これらの血栓溶解剤は,作用機序や副作用が似通っている一方,フィブリンに対する特異性や作用の持続時間に違いがある。栓子の溶解性を高め,副作用を最小限に抑えるため,新しい血栓溶解剤の開発が進められている。これらの薬剤は獣医学領域における使用報告はあるが,使用のガイドラインは示されていない。
犬の非感染性炎症性中枢神経系疾患
監訳:佐野忠士
中枢神経系の炎症性疾患は診断が難しいことが多い。壊死性髄膜脳炎,壊死性白質脳炎,肉芽腫性髄膜脳脊髄炎は病理組織検査において病変の存在部位に特徴がみられるため,高度画像診断により特徴的所見を検出することが可能である。これらの画像所見を臨床症状および臨床病理学的所見と擦り合わせることにより,正確に生前診断を下すことができる。迅速な診断によって複数の免疫抑制剤を併用した治療を開始できる。
ノルウェイジアン・ルンデフンドの胃腸症
監訳:坂井学
ノルウェイジアン・ルンデフンドには消化器疾患がよくみられ,主な臨床症状は間欠的な下痢,嘔吐,体重減少,嗜眠,腹水,後肢の皮下水腫である。最も多く認められる検査所見は,低アルブミン血症,低カルシウム血症,血清コバラミン値の低下,細菌の葉酸の合成による血清葉酸値の上昇,または吸収不良による低下などである。病理組織学的な異常として,慢性萎縮性胃炎,腸管におけるリンパ管拡張症,リンパ球プラズマ細胞性腸炎などが認められる。しかしながら,ノルウェイジアン・ルンデフンドの胃腸症の根本的な原因については明らかにされていないため,治療は対症療法となる。
■連載,他
■小動物歯科シリーズ
基礎からの小動物歯科学 第15回
口腔外科治療 ― 軟口蓋過長症の治療
藤田桂一
軟口蓋過長症は上部気道疾患の1つであるが,口腔に関係した疾患でもある。呼吸の状態が悪くなるほど軟口蓋も過長するという悪循環が生じるため,診断がついたら早期に治療すべきである。症例を紹介しつつ,手術手技を解説する。
犬と猫の臨床腫瘍学 第2回
腫瘍の診断 概説
丸尾幸嗣
腫瘍の診断の目的は,腫瘍の本態を明らかにすること,患者の全身状態の把握,治療方針を見出すことである。そのための診断手順,要点を腫瘍随伴症候群にふれながらまとめ,TNM分類とカルテの記録の指針を示す。
画像診断シリーズ実践 心エコー検査(第2部)
エコー検査所見に応じた確定診断法とその治療(2)
左心房のモザイク(2)
エコー所見から考える僧帽弁逆流の治療戦略
田中綾
前回取り上げた僧帽弁逆流の病態,治療法,心エコーによる評価法を述べる。僧帽弁逆流の治療は内科療法が主となるが,薬は個体ごとの病態や心エコー所見,定期的な予後評価における検査所見に応じて選択し,動物も飼い主も納得させられるような使い方をしなければならない。
ユーカヌバ
誌上学術セミナー4 〈ペットウェルネスのための栄養〉
正常な可動性を増進する栄養素
Mark A. Tetrick
筋骨格系の正常な可動性を支える最適な栄養素を摂取することは,生涯にわたって重要である。成長期の成長速度のコントロール,成犬期の体重管理,高齢期の体重管理と筋・骨の維持のためには,成長段階に応じて重要な栄養素を適切なバランスで摂取することが必要になる。
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- 商品ID
- 00010802
- 判型
- A4
- 発刊日
- 2008年2月10日