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J-VET 2008年6月号 犬の膝蓋骨内方脱臼 -診断- COMPENDIUM:猫の線維肉腫の周術期管理 他
最新獣医学エビデンス情報誌 月刊「J-VET」
小動物診療のエビデンスわが国獣医療界にもEBM(Evidence Based Medicine)を。
■臨床現場でよくみる疾患や症状について,現時点のエビデンスを掲載しています。
■日本の執筆陣が,日本の獣医療の実情をふまえて執筆しているため,飼い主へのインフォームドコンセントにもすぐに役立ちます。COMPENDIUM世界レベルの記事を日本語訳で。
■世界各国で最も信頼されている獣医学雑誌から,わが国獣医療界の臨床事情に鑑み,重要と考えられる記事をピックアップし,掲載しています。
■オリジナル発行後約6カ月で日本語訳を掲載。日常診療でよくみる疾患、まれにしかみない疾患の知識をアップデートできます。
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■小動物診療のエビデンス
■整形外科疾患のエビデンス6犬の膝蓋骨内方脱臼 -診断-
藤田幸弘
・山口伸也
犬の膝蓋骨内方脱臼は,後肢跛行の原因として高率に発生する整形外科疾患の1つである。膝蓋骨脱臼に関連する解剖学的構造の機能を理解することが病態を把握するために重要である。また,内方脱臼に関連して起こる筋,骨格,軟部組織の変化について理解することが治療法を考慮する際に重要である。診断においては整形外科学的検査が重要である。
整形外科疾患のエビデンス7犬の膝蓋骨内方脱臼 — 治療 —
藤田幸弘・原康
外科的治療を適用する際には,臨床症状の有無,臨床経過,犬種,年齢,体重,前十字靭帯断裂を含めたその他の併発疾患の有無等の所見を考慮することが重要である。外科的治療の目的は,膝関節の伸展機構単位を大腿骨頭側面に再配置することにより大腿膝蓋関節を機能的に再建することである。手術手技は,骨組織の再建と軟部組織の再建の2種類に分類される。外科的治療法は,各症例の膝関節における病理学的変化に応じて選択することが重要である。
整形外科疾患のエビデンス8犬の膝蓋骨外方脱臼
千々和宏作
大型犬になるほど外方脱臼の発症率は高くなるが,いずれの犬種においても外方脱臼より内方脱臼の発症頻度のほうが高い。わが国においてはミニチュア
・ダックスフンドの脛骨異形成症に起因する二次的な外方脱臼が増加している。発症は多因子性であると考えられているが,正確な発生機序についてはいまだ不明な点が多い。グレードⅠ〜Ⅲであれば早期の積極的な外科療法によって良好な予後が期待できるが,グレードⅣで骨格異常が重度の場合には予後は不良である。外方脱臼は長趾伸筋腱など膝関節を構成する靱帯の二次的な損傷を招く可能性があるため,その評価と治療は重要である。
■COMPENDIUM
■猫の線維肉腫の周術期管理
監訳:伊東輝夫
猫の線維肉腫では,侵襲的かつ外科的切除が選択される治療になる。外観的,機能的,および腫瘍学的によい結果を得るためには,周到な術前計画と精細な手術手技が必要となる。患者の疾患疲弊率を最低限にするためには,先取り鎮痛やマルチモーダル鎮痛を重視した周術期の管理が重要である。
内分泌系の異常と眼の症状
監訳:滝山直昭
小動物の内分泌障害では,内分泌ホルモンの均衡が崩れることにより眼に多様な症状が起こるおそれがある。たとえば,糖尿病では白内障,クッシング症候群では高脂血症や高血圧に起因する症状,成長ホルモンの異常では高血圧または甲状腺機能障害による症状,甲状腺機能亢進症では全身性高血圧による症状,カルシウム代謝異常では白内障や転移性石灰化がみられることが多い。特発性後天性網膜変性症は,下垂体副腎軸の異常に関連があることが判明しつつある。
■連載,他
■小動物歯科シリーズ 基礎からの小動物歯科学 第18回
歯科保存学(2) 保存修復と歯内治療に必要な主な器具・器材:藤田桂一
代表的な保存修復方法をあげ,それぞれの処置法に必要な器具と器材を解説する。獣医療では,ヒトの歯科のように日常的に保存修復が行われているわけではなく,また審美性よりも機能性を追求した保存修復が必要とされることが多い。多くの器具,器材があるため,混乱するかもしれないが,充実した歯科治療を提供するためにぜひ活用してほしい。
第12回岐阜大学教育セミナー
教育講演犬における下顎骨骨折の整復:渡邊一弘
犬や猫の顎骨の骨折は,事故による衝撃や重度の歯周炎で歯槽骨が吸収されることにより起こり,そのほとんどが下顎骨に認められる。治療の際には,整復と同時にすぐに食事ができるようにしっかり固定しなければならない。本稿は手術法の選択と手術手順,必要な器具,材料について解説する。
- 商品情報開閉
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- 商品ID
- 00010806
- 判型
- A4
- 発刊日
- 2008年6月10日