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J-VET 2009年4月号 肥満細胞腫の治療 分子標的療法と分子診断 COMPENDIUM:犬の上腕二頭筋腱滑膜炎 他
最新獣医学エビデンス情報誌 月刊「J-VET」
小動物診療のエビデンスわが国獣医療界にもEBM(Evidence Based Medicine)を。
■臨床現場でよくみる疾患や症状について,現時点のエビデンスを掲載しています。
■日本の執筆陣が,日本の獣医療の実情をふまえて執筆しているため,飼い主へのインフォームドコンセントにもすぐに役立ちます。COMPENDIUM世界レベルの記事を日本語訳で。
■世界各国で最も信頼されている獣医学雑誌から,わが国獣医療界の臨床事情に鑑み,重要と考えられる記事をピックアップし,掲載しています。
■オリジナル発行後約6カ月で日本語訳を掲載。日常診療でよくみる疾患、まれにしかみない疾患の知識をアップデートできます。
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■小動物診療のエビデンス
■○腫瘍のエビデンス 8肥満細胞腫の治療
分子標的療法と分子診断
盆子原誠
犬の肥満細胞腫では,c-kit遺伝子のエクソン11の変異が腫瘍の発生に深くかかわっている場合があり,とくに高グレードの肥満細胞腫では重要と考えられる。この変異を有する症例では,チロシンキナーゼ阻害薬であるイマチニブによる分子標的療法が有効である。イマチニブの使用を決定するうえで商業ベースで行われているc-kit遺伝子エクソン11の変異検査は有用であるが,検査結果が陰性であっても一部の症例ではイマチニブが効果を現すことがある。現在,イマチニブの標準的な使用方法は確立されておらず,今後検討する必要がある。
■COMPENDIUM
■○犬の上腕二頭筋腱滑膜炎
監訳:望月学
上腕二頭筋腱滑膜炎は犬の前肢の跛行の原因となることが多く,中~高齢の中~大型犬に起こる。中程度~重度の慢性負重性跛行(支柱肢跛行)が進行性または一過性に認められ,運動によって悪化すると報告されているが,その原因を特定できない場合がほとんどである。診断は計画的かつ系統的に行うことが必要とされるが,それでも困難な場合が多く,適切な治療方法もいまだ完全には確立されていない。予後は,外科的治療を行った場合には一般的に良好であるが,長期的な追跡調査が行われた症例は少ない。
○コンパニオンバードの麻酔
監訳:小嶋篤史
鳥類の麻酔に関する知見は,この20年間に大きく進展した。多くの吸入麻酔薬および注射麻酔薬が,広範囲のさまざまな分類群において安全に使用するため,詳細に記載されている。これに加え,心血管系や呼吸器系の指標を正確に維持およびモニタリングする能力も改善されている。本稿では,主に動物病院で診ることの多いコンパニオンバードに適用できる考え方や器具を中心に取り上げることとするが,この内容のほとんどが野鳥や野外条件にも適用可能である。
■UK VET
■○セルフアセスメント
翻訳:田中華子
○斜視
寄り目,反り目…
翻訳:荻原由佳
外眼筋およびその神経調節機構が機能不全に陥ると,両方の眼が同一の目標物に焦点を絞れなくなったり,焦点が別々の箇所にずれたりすることがある。これを斜視という。斜視は,外眼筋の解剖または機能にかかわる神経の異常または構造異常によって起こる。
■学術誌翻訳
■Veterinary Parasitology よりBabesia gibsoni トロンボスポンジン関連接着タンパク抗原ELISAによる犬のB.gibsoni血清疫学全国調査
小西健治, 他
Babesia gibsoni の遺伝子組換えタンパクを抗原としたELISAにより,わが国のB. gibsoni の血清疫学調査を行った。東日本の犬の陽性率と西日本の犬の陽性率を比較し,感染の広がりを検討した。さらに,マダニ寄生歴を調査し,リスクファクターであるかどうかも考察した。
■連載,他
■○犬と猫の臨床腫瘍学各論
第11回頭頸部腫瘍
酒井洋樹, 森崇
今回から各論として,部位ごと,腫瘍ごとに診断方法および治療方法を述べる。頭頸部腫瘍は,医学分野では耳鼻咽喉科で扱う腫瘍が相当する。ここでは主に口腔内腫瘍と鼻腔内腫瘍について記述する。外科摘出が困難なことから,ほかの部位の腫瘍よりも放射線治療および化学療法を行う比率が高い傾向がある。
○CT・MRIを読む
第4回後躯麻痺 (3)血管性疾患
山添比奈子
後躯麻痺を呈する血管性疾患としては,犬および猫では線維軟骨塞栓症,大動脈血栓症,脊髄出血などがあげられる。今回はこの3疾患の症例の画像診断所見を読影する。
○セミナー取材記特別編第81回
Western Veterinary Conference
J-VETインフォメーション
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- 商品ID
- 00010904
- 判型
- A4
- 発刊日
- 2009年4月10日