- 販売終了
J-VET 2009年9月号 肥満 -さまざまな疾患との関係-
最新獣医学エビデンス情報誌 月刊「J-VET」
小動物診療のエビデンスわが国獣医療界にもEBM(Evidence Based Medicine)を。
■臨床現場でよくみる疾患や症状について,現時点のエビデンスを掲載しています。
■日本の執筆陣が,日本の獣医療の実情をふまえて執筆しているため,飼い主へのインフォームドコンセントにもすぐに役立ちます。COMPENDIUM世界レベルの記事を日本語訳で。
■世界各国で最も信頼されている獣医学雑誌から,わが国獣医療界の臨床事情に鑑み,重要と考えられる記事をピックアップし,掲載しています。
■オリジナル発行後約6カ月で日本語訳を掲載。日常診療でよくみる疾患、まれにしかみない疾患の知識をアップデートできます。
ご注文はこちら
- 目次開閉
-
■小動物診療のエビデンス
■○内分泌疾患のエビデンス 6肥満 -さまざまな疾患との関係-
石岡克己
犬において自由摂食は肥満を引き起こし,寿命を短縮させる。肥満は,猫では糖尿病の危険因子であるが,犬では直接の危険因子ではない。犬や猫の肥満は動脈硬化や虚血性心疾患の危険因子にはならないが,肥満に伴って血中サイトカインの変動が認められるため,その臨床的意義について研究の進展が期待される。
■COMPENDIUM
■○扁平上皮癌
監訳:瀬戸口明日香
扁平上皮癌は犬と猫では発生が多い悪性腫瘍であり,さまざまな部位に発生する。扁平上皮癌の肉眼所見は多様かつ非特異的であるため,確定診断には組織の顕微鏡検査(細胞診,病理組織検査)が不可欠である。さまざまな治療法があるが,可能であるならば外科的切除術が最善の方法であるとされている。早期のステージの小さな腫瘍は治療に対する感受性が高く,この段階で治療すれば最良の予後が期待できるため,早期診断と早期治療が重要である。
○嘔吐
監訳:大野耕一
嘔吐とは,胃内容物が口から強く排出されることであり,化学受容器引金帯(CRTZ)に対する液性刺激,または嘔吐中枢に対する神経刺激によって引き起こされる。嘔吐に先行して認められる臨床徴候は,流涎,頻脈,沈うつ,物陰に隠れる,あくびなどである。一次性の原因は,胃炎,消化管潰瘍,膵炎,乗り物酔い,尿毒症,化学療法,薬剤の投与などが多い。本稿は嘔吐反射とそれにかかわる神経伝達物質の解剖学的側面および生理学的側面,関連する受容体,合理的な治療方法について総説する。
○非固定式の創外固定?-犬の肘関節・股関節・足根関節の新しい創外固定法-
監訳:藤田幸弘
関節の非固定式創外固定法は関節の異常な運動を制限し,傷害を受けた靱帯や関節包組織の治癒を促進させつつ,固定によって生じる関節の恒常性と軟骨代謝への影響を最小限にするために考案された整形外科的手技の1つである。負重と関節の運動が可能であることから筋の萎縮と骨塩の消失を抑えられ,また,靱帯にコントロールしながら負荷を加えられるため,靱帯の強度と機能が改善される。
■UK VET
■○犬の緑内障の内科的治療
翻訳:柿崎奈々恵
緑内障は疼痛を伴い,失明する危険性があるため,その徴候を早期に発見することと,有効な治療薬に関する知識をもつことが非常に重要である。眼内圧が上昇する疾患であるため,視神経や網膜細胞,とくに網膜神経節細胞の不可逆的な傷害を伴う。緑内障はさまざまな病理機序によって起こりうることから,1つの疾患というよりも1つの症状である。本稿では緑内障の診断手順と,内科的治療の目的,点眼薬に関する情報をまとめた。
○セルフアセスメント
翻訳:荻原由佳
■連載,他
■○第17回 岐阜大学臨床セミナー 教育講演犬と猫の口腔内腫瘍
星野有希
口腔内腫瘍を主訴に来院するケースが二次診療施設で増えてきたといわれている。口腔内腫瘍は集学的な治療が必要になることが多く,飼い主の協力なくしては治療が成り立たない。一次診療の獣医師も,適切に診断し,予後と治療に関して飼い主を納得させられるだけの知識を備えておく必要がある。今回は口腔内腫瘍の診断方法の概略と,主要な口腔内腫瘍の予後と治療について,現時点の知見をまとめる。
○獣医師・病院スタッフのためのストレス・マネジメントの基礎知識第3回
どのようなことが獣医師・病院スタッフのストレスになるのか
中川真美
生活している以上,家庭や職場,地域といったそれぞれの場でのストレッサーがあるのが当然である。今回は,一般的な生活のなかでのストレッサーを概観したうえで,職場でのストレッサー,医療現場や,獣医師のストレッサーとはどのようなものであるのか,順を追って解説する。
○動物病院の言葉をわかりやすく第2回
エビデンス
藤田桂一
近年,臨床獣医学系の学会や専門誌などで頻繁に使われるようになった「エビデンス」や「EBM」。これの本来の意味と,自身の行う診療がエビデンスに基づいていることや,エビデンスはないが可能性があることを飼い主にどのように説明するか,解説する。
○Medical Interview「ベトメディン(R)」(ピモベンダン製剤)の使用感と可能性を探る第1回
千村収一院長(千村どうぶつ病院・ 愛知県)
- 商品情報開閉
-
- 商品ID
- 00010909
- 判型
- A4
- 発刊日
- 2009年9月10日