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J-VET 2009年11月号 会陰ヘルニアの外科的治療
最新獣医学エビデンス情報誌 月刊「J-VET」
小動物診療のエビデンスわが国獣医療界にもEBM(Evidence Based Medicine)を。
■臨床現場でよくみる疾患や症状について,現時点のエビデンスを掲載しています。
■日本の執筆陣が,日本の獣医療の実情をふまえて執筆しているため,飼い主へのインフォームドコンセントにもすぐに役立ちます。COMPENDIUM世界レベルの記事を日本語訳で。
■世界各国で最も信頼されている獣医学雑誌から,わが国獣医療界の臨床事情に鑑み,重要と考えられる記事をピックアップし,掲載しています。
■オリジナル発行後約6カ月で日本語訳を掲載。日常診療でよくみる疾患、まれにしかみない疾患の知識をアップデートできます。
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- 目次
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■小動物診療のエビデンス
■○消化器疾患のエビデンス 7会陰ヘルニアの外科的治療
中川貴之
会陰ヘルニアは,腹腔内臓器の逸脱状況によっては緊急を要する疾患であり,迅速な診断や治療が必要である。治療の第一選択は外科的治療であり,内科的治療はあくまで対症療法である。診断や治療にあたっては,会陰部の解剖学的構造を熟知しておくことが重要である。そのうえで,ヘルニアの状態と各術式の特性を考慮し,それぞれの症例にあった術式を選択する。
○COMPENDIUM食塩中毒と高ナトリウム血症
監訳:鳥巣至道
食塩中毒は犬や猫を死に至らしめることがある。食塩中毒が偶発的に発生したか医原性に発生したかに関係なく,高ナトリウム血症と脳水腫に起因する臨床徴候に気づくことが重要である。治療法は,すみやかに輸液を開始することであり,それとともに神経系の状態,血清または血漿の電解質,血清浸透圧を慎重にモニタリングする。以前は,食塩は犬や猫の催吐薬として推奨されていたが,過剰投与すると致死的な合併症が起こるため,現在では推奨されていない。犬の頭蓋内クモ膜嚢胞
監訳:長谷川大輔
頭蓋内クモ膜嚢胞は,主に小型犬でまれに報告される疾患と認識されているが,獣医療でMRI検査が利用される機会が増すにつれ,頻繁に診断されるようになった。本稿では,犬の頭蓋内クモ膜嚢胞に関する過去の報告例と,臨床的な情報を紹介する。神経徴候が現れる場合,犬で最も多くみられるのは全般発作と小脳前庭系機能異常の徴候である。内科的治療では頭蓋内圧亢進の治療管理と発作の治療に重点がおかれる。外科的治療法としては嚢胞造窓術や過剰な脳脊髄液を排泄するための嚢胞腹腔シャント術が行われる。手根関節の全固定術と部分固定術
監訳:枝村一弥
関節固定術は,ほかの内科的治療または外科的治療を適用できない場合に,肢の機能を取り戻し,疼痛を緩和するための有効な治療方法である。治療を成功させるためには,手根部の詳細な解剖学的知識を習得し,関節固定術の原則を厳守することが不可欠である。部分固定術を行うか否かを決定する際の最も重要な要因は,前腕手根関節の安定性である。プレート,ピンニング,創外固定法などの多くの手技が有効であることが証明されている。本稿では,それぞれの手技と合併症について検討する。
■連載,他
■○画像診断シリーズ
実践 心エコー検査(第2部)エコー検査所見に応じた確定診断法とその治療(12)(最終回)
心エコー検査で僧帽弁閉鎖不全症の治療をいかに評価するか? 新技術と今後の展望
田中 綾
心エコー検査が行われるようになって,僧帽弁閉鎖不全症の病態把握レベルは飛躍的に向上したものの,現時点では治療のコントロールに利用するには不十分である。しかし,近年は多くの新技術や新知見が応用可能になっている。
○UK VETより
内視鏡学第6回 腹腔鏡2.生検
監訳:坂井 学
前回は腹腔鏡検査の適応,機器,一般手技の概要を述べた。続く4回は多く行われる腹腔鏡手技をさらに詳しく検討していく。今回は,肝臓,膵臓,腎臓の腹腔鏡下生検および腹腔鏡補助下生検と,胆嚢穿刺について述べる。
○犬と猫の臨床腫瘍学第14回
肥満細胞腫
酒井洋樹, 丸尾幸嗣
肥満細胞腫は,犬では症例数が多く,予後が良好なものから不良なものまで多様で生物学的特性が特異であり,診断の的確性と集学的治療の組み合わせおよび順序により予後が大きく左右されるが,診療に関する情報が蓄積されている。
○獣医師・病院スタッフのためのストレス・マネジメントの基礎知識第4回
ストレスによる心身の変化
中川真美
ストレッサーによって私たちの心身にどのような変化が生じるのか,段階的ストレス反応について述べる。また,職場のメンタルヘルスで問題になるうつ病も詳しく解説する。
○座談会
動物医療発展のための重要課題動物看護職の国家資格化へ向けて
○新薬最前線インタビュー消化器疾患へのアプローチ ~消化管運動改善剤の可能性~深津一之院長(フカツ動物病院・大阪府)
○Medical Interview「ベトメディン(R)」(ピモベンダン製剤)の使用感と可能性を探る
第2回
上村利也院長(かみむら動物病院・鹿児島県)
- 商品情報
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- 商品ID
- 00010911
- 判型
- A4
- 発刊日
- 2009年11月10日