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FV21 イラストでみる獣医免疫学【第7版】

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基礎から臨床までイラスト付だからよくわかる!
・豊富なカラーイラストで感染症・アレルギー・ワクチンなど免疫の基礎を分かりやすく説明!
・第33~36章で代表的な動物の免疫疾患の仕組みから診断・治療までを解説!
・獣医師と動物の免疫を学ぶ学生のための教科書であり、小動物および家畜に関する最近の免疫学の成果を掲載!

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免疫疾患の理解に役立つカラーイラスト満載!

獣医学の分野では、今までにも人間の免疫学を中心として執筆した内容に獣医関係の内容を追加して書かれた本はありました。しかしながら、獣医学の領域で免疫学の基礎から臨床までを解説した内容は、今までになかったと考えています。本書は獣医学および比較免疫学、生物学を学ぶ学生諸君、およびそのような領域で既に社会で活躍されている方々に対して、基礎から臨床までわかりやすく解説した内容になっております。
訳者の選定には、獣医学領域で活躍されている若手の方々に依頼するよう努め、また、疾病関係では動物衛生研究所の方々にも参加していただき、所々に最新の情報を括弧書きで追加記載して戴き、内容を充実させました。本文には、多少の間違い等も見受けられましたが、その領域の専門家の訳者の方に、訳者注として、間違いを訂正して戴きました。
(「監訳にあたって」より抜粋)

■推薦文
松本芳嗣先生(東京大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻応用免疫学研究室教授)
本書はVETERINARY Immunology An Introduction 第7版の訳書です。著者の Ian Tizard 博士はTexas A &M Universityの獣医免疫学の教授で、すでに多くの免疫学の教科書を世に出しています。本書の第1版は30年以上も前に、獣医学、比較免疫学、生物学を学ぶ学生諸君の免疫学入門書として刊行されました。その後、版を重ね、この第7版では最近の免疫学の成果、特に家畜に関する免疫学的知見もふんだんに盛りこまれ、学生諸君の教科書としてのみならず、既に社会で活躍されている獣医師や免疫学研究者にとってもわかりやすい解説書となっています。また、「イラストでみる獣医免疫学」という書名が示すように、第7版では、ほとんどすべてのページにカラー図表が挿入されており理解を容易にするのに役立っています。
全体は38章478頁で構成されており、1~25章で基礎的な免疫学を学ぶことができます。最近の免疫学における大きな進歩は、自然免疫の役割が明らかになってきたことです。本書は、獲得性免疫の理解を中心に置いた古典的免疫学の教科書と趣を異にし、自然免疫機構の説明から始まります。続いてT、B細胞を中心にした獲得性免疫の説明がされることにより、免疫機構の全体的なそして正確な把握が容易にできるよう構成されています。26~38章ではアレルギー、自己免疫疾患など免疫病理学的な側面、移植、免疫不全、免疫系に影響を及ぼす薬物などが説明されており、臨床あるいは研究にかかわる読者にも十分読み応えのある内容です。さらに、代表的な原著論文や総説も、各章の末尾に紹介されており、それぞれの領域の知識・理解をさらに深めたい読者には便利です。
監訳者代表である古澤先生は国際的に活躍されている免疫学者であり、ヒトを含む様々な動物における免疫機構を研究対象としておられ、比較免疫学の第一人者です。ニワトリのファブリキウス嚢(Bursa of Fabricius)が抗体産生細胞の成熟の場であることからBcell の名前が付き、また牛痘、家禽コレラを用いた研究によりワクチン研究の口火が切られたことはよく知られています。本書の邦文訳による刊行は、比較免疫学の理解がさらなる科学の進歩に貢献するであろうことを期待して企画されました。監訳には、我が国免疫学の大功労者であり、多くの免疫学者を育て、文筆家としても著名であった故多田富雄先生が、お身体の自由が利かないにもかかわらず、トーキングマシーンを使いながら参加されたと聞きます。多田富雄先生は本書が世に出るのを待たずに亡くなられましたが、本書の邦文訳刊行にあたって、監訳者および翻訳者の方々の熱意が伝わってきます。
目次開閉
第1章 生体の防御
獣医免疫学の歴史
微生物の侵入
生体の防御系
液性免疫応答
細胞性免疫応答
獲得免疫応答のメカニズム

第2章 炎症反応が始まる仕組み
侵入者を認識する仕組み
センチネル細胞
センチネル細胞の産生物
血管透過性の増大
血管作用性因子

第3章 好中球とその産生物
白血球の分類
好中球血管接着における変化
食作用
抗菌性分子
表面レセプター
生体内での運命

第4章 マクロファージと炎症反応の後期
マクロファージの機能
外来物質の運命
慢性の炎症反応
炎症反応からの回復
病態
全身性炎症反応症候群
蛋白質ミスフォールディング病

第5章 抗原:獲得免疫の誘導
抗原
微生物抗原
非微生物抗原
抗原性エピトープ
交差反応性

第6章 樹状細胞と抗原処理
樹状細胞
家畜の樹状細胞
その他の抗原処理細胞
外来性抗原の処理
内在性抗原の処理
組織球増殖症と組織球腫

第7章 獲得免疫:抗原提示レセプター
主要組織適合遺伝子複合体
MHCクラスIa分子
非多型MHCクラスI分子
MHCクラスII分子
MHCクラスIII分子
家畜のMHC
MHC分子と疾病
MHCと体臭

第8章 免疫系器官
リンパ球の発生源
一次リンパ器官
二次リンパ器官

第9章 リンパ球
リンパ球の構造
リンパ球集団
リンパ球表面分子種による違い
フローサイトメーター
細胞表面レセプターとシグナル伝達
リンパ球マイトジェン

第10章 ヘルパーT細胞と抗原に対するそれらの反応
免疫グロブリンスーパーファミリー
T細胞抗原レセプター
共刺激物
免疫学的シナプス形成
シグナル伝達
シグナル伝達の全体像
スーパー抗原
ヘルパーT細胞サブポピュレーション
ガンマ/デルタT細胞
メモリーT細胞

第11章 B細胞とその抗原に対する応答性
B細胞抗原レセプター
B細胞の共刺激シグナル
B細胞の応答
細胞性応答
プラズマ細胞
メモリー細胞
胚中心
骨髄腫(ミエローマ)
ハイブリドーマ

第12章 サイトカインと免疫系
サイトカインの名称
サイトカインの機能
サイトカインの構造
サイトカインレセプター
サイトカイン調節
マクロファージや樹状細胞から主に産生されるサイトカイン
T細胞から主に産生されるサイトカイン
好中球から産生されるサイトカイン
マスト細胞から産生されるサイトカイン
抗ウイルス性サイトカイン
増殖因子
ウイルス性サイトカイン

第13章 抗体:可溶型BCR
免疫グロブリン
免疫グロブリンクラス
免疫グロブリンの三次元構造
免疫グロブリンの変異
免疫グロブリンH鎖の産生
畜産哺乳類の免疫グロブリン

第14章 抗原結合レセプターの産生
レセプターと抗原の結合
抗原レセプター遺伝子
免疫グロブリン / B細胞レセプターの多様性
遺伝子再編成
結合部多様性の生成
点突然変異
遺伝子変換
種による違い
T細胞レセプターの多様性
γ/δT細胞の多様性

第15章 自然免疫と獲得免疫:補体系
補体成分
活性化経路
補体の調節
補体活性化がもたらす他の結果
補体遺伝子
補体欠損症

第16章 免疫診断法
血清学的検査に用いる試薬
一次結合試験
ラジオイムノアッセイ
免疫蛍光法
酵素抗体法
ディスポーザブル・イムノアッセイ・デバイス(簡易検査キット)
抗体標識
二次結合試験
沈降法
抗体の力価検定
凝集試験
ウイルス赤血球凝集試験とその抑制試験
補体結合試験
動物や細胞を用いた検査
免疫学的試験の診断への応用

第17章 T細胞の機能と細胞への侵入
生物の破壊
内在性抗原
プログラム細胞死
細胞の協同作用
細胞傷害性T細胞反応
細胞傷害性T細胞サブセット
他の細胞傷害メカニズム
マクロファージ活性化
メモリーT細胞

第18章 獲得免疫応答の調節
免疫寛容
T細胞による免疫寛容
B細胞による免疫寛容
不完全免疫寛容
免疫寛容の持続
免疫応答の調節
抗原による免疫応答の調節
抗体による免疫応答の調節
抑制性レセプター
調節性細胞
アポトーシスによる調節
神経系による免疫応答の調節

第19章 胎子および新生子における免疫
免疫系の発達
新生動物の免疫応答
母から子への免疫の移行
受動免疫不全
乳汁中の細胞性免疫
新生子における獲得免疫の発達
ニワトリ雛における受動免疫

第20章 体表面における免疫応答
自然免疫機構
リンパ組織
獲得免疫機構
特定の体表における免疫応答
体表へのワクチン接種
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商品ID
10004148
著者等
著:IanR.Tizard 監訳:多田富雄、古澤修一、保田昌宏
判型
A4
形式
並製本
478
印刷形式
オールカラー
ISBNコード
978-4-89995-456-9
発刊日
2011年1月20日

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